2018年6月17日日曜日

本は時代の洗礼を経て、残ったり消えたり。

仮想通貨NEMが580億円相当盗まれたことも驚きましたが、それを返金しますよ(しかも運営会社負担で)という事実にもびっくりしました。どんだけ仮想通貨業界にお金がながれているんだよ、と。(2018年1月の事件)

その事件の1年前に出版された「ブロックチェーンレボリューション」を再読しました。ブロックチェーンは仮想通貨だけに使われる仕組みじゃない(そもそもデータ処理と保管の方法)、イノベーションを起こすかもしれない技術の素だ(それをどう使うかは、技術者が市場の求めることにどう応えるのか)、中央集権的ヒエラルキーが壊されそう(大きな仕組みの中で既存の力が強いところ、エネルギーとか国家とか)、というのがわかりやすく書かれていて、ブロックチェーンってなんだろうか、の私でも読み終わったらなんとなくわかった気がした親切な本でした。


本文だけで375ページあって、読む前から萎えますが、そこをぐっとこらえて読む。
寝ながら読むと、ウトウトした瞬間に落下してきてめっちゃ痛い。

出版から1年後にNEM580億円分流出事件があって、それから仮想通貨 に対するルール作りが始まり、現在価格が暴落中。あっという間に環境が変わりました。

本は、その時のベストで書かれていて、時間の経過とともに消えていく本がほとんどです。残っていく本は、本質をついてくる本が多いです。古典も、昭和の本も、最近の本も、1年経っても売れている本は読んでみると損はない。トレンド以外も、時代の洗礼を経ても残る本を読む楽しみも、読書の楽しみ。