2014年8月19日火曜日

社会課題に事業でアプローチ。事業化のいいところと難しさ。

社会はまわっているけれど、ちょっと不便。
そんな社会課題がたくさんあります。

通販は届くけど身近なスーパーが無くなってしまった買い物難民の方。
バスや電車が不便なので、車が運転できない高齢者は外出が難しい地域の方。
がんなどの一定期間療養が必要な病気になり就労が困難な方。
保育園や幼稚園が足りない地域に住んでいる方。

これらの課題解決に向けて事業でアプローチする事業を社会的事業と言います。
社会の課題を事業で解決する。

事業でアプローチするといいことがあります。

まず、持続可能性。
収益が上がる方法で事業化できれば、持続的にサービスを提供できます。
収益が上がれば、事業は自立できます。

そして、大事なことは、自由競争で改善されていくこと。
商売なので、より市場に求められる形に向かい形を変えていくことができます。
その市場が本当は収益性があるとわかれば、後続の事業者も入ってくるかもしれない。

事業のあり方を工夫すると事業化できるかもしれない。
公共課題でも自立可能な事業に育てられるかもしれない。

悪いことをしなければ、お金の稼ぎ方は自由です。
お金を稼ぐ方法を工夫して社会課題へアプローチする。それが社会的事業。

ポイントは、事業化。お金を稼ぐこと。
とはいえ、何事もお金を稼ぐのが難しいのです。





社長は「鵜飼いの鵜」です。

ベンチャーの会社スタッフ一同を鵜飼いにたとえると、社長も鵜です。
魚を捕ってくる人の一人。
弊社の場合、鵜飼いは番頭2名です。

最高決定責任者なのに一兵卒で、決めてるのは番頭というのはおかしな話ですが本気です。
鵜飼いがどこで鵜を放つのか、魚は何か、紐の長さは、いつやるのか。
フィールドや方法を決めるのは最高決定責任者の社長。
決めたら、そこで一生懸命一緒に働く。
社長も一兵卒。

どんな仕事をするのか、ターゲットは、アプローチは、どんな手法か。
それを決めて試して精度を上げていくのは社長の仕事。

仕事を決めるのは、社長の仕事。
決まった仕事をうまく回していくのは、番頭さんの仕事。
その時には、社長も一緒に働く。

ほら、役割が違うだけです。
社長も、番頭も、スタッフも、みんな同じ。
その役割に応じた働きをするのみです。




2014年8月17日日曜日

相手のニーズを深く知ると、そのニーズにぐっとくることが見えてくる

カロリーゼロ。消費者にとってのメリットがわかりやすい。
これは日本人の痩せたいニーズにぐっとくる言葉。

優しいけれど強いメッセージ、カロリーゼロ表記。
カロリーゼロと書くだけで、その先のことは消費者が勝手に考えてくれます。

優秀なキャッチコピーは、一番手にとって欲しいターゲット層の顧客にぐっと届くものです。
そして、そのキャッチを説明しなくても消費者は自分にどんなメリットがあるのかを想像できるもの。

キャッチコピーや説明で大事なことは、自分がその商品を使うシーンが浮かぶことです。
この商品/サービスを使うことで、自分の不便や困り事がどう改善するのか。
それが浮かぶようなもの、それが一番目に来る。

それを見て、「あ、欲しい。」と思ってもらえれば、手にとって次のコピーを読んでもらえるのです。

カロリーゼロに戻りましょう。
カロリーゼロはやっぱりわかりやすい。
多くの消費者が潜在的に「余分なカロリーはとりたくないけれど、美味しいものが食べたい。」と考えている。そこに対して「美味しいけれどカロリーゼロ」という商品が出てくる。

ニーズに商品がくっついている。
カロリーゼロ、と聞いたときに多くの人が自分事として何かを想像できる。

お客さまに何を届けたいのか。
何を求められているのか。
何を届けられるのか。

相手のニーズをよく知ると、そのお客さまにとってぐっとくるニーズが見えてきます。





2014年8月13日水曜日

ギリギリまで自分でやるか、人と一緒にやるか

私はギリギリまで自分で試して、頃合いを探していくタイプ。
仲間を集って一緒にやっていくタイプの人も居ます。

ピアのターゲットは患者さんだから、のんびりしている時間が無い。
とっととやらないと、今治療スタートの患者さんに使ってもらえない。
現場にいると焦燥感にブーストされます。

もう一点。
人と一緒にチームで突破する、というところのもっと手前に私の仕事があります。
ある程度言語化して、人に説明可能になる、もっと手前の所です。

ここでもにょもにょ時間が長い。
ここは、自分ではっきりさせるしかない。

ニーズを見た人が説明できるようになるまで、そこに事業化のコツがあるような気がします。

ここ、いま、まだ、言語化できません。

2014年8月10日日曜日

森を見ると足がすくむけど、木を見たら意外と単純。

できあがった会社の仕組みは森。
書類やルールがたくさんありますが、最初は数本の木だったはずです。
森ではどこから手をつけたら良いかわからないけど、1本の木なら手を出しやすいのです。

事業についてたくさん考えすぎて木が見えなくなってきたら、頭の中の整理整頓をしましょう。

そもそも、誰のどんなニーズに応えるどんな仕事だったのか。
本当に一番大事な商品やサービスは何か。
お客さまは何にお金を出して買うのか。
市場はどこだ。
お客さまはどこにいるのか。

一人で紙に書き出してもいいですが、専門家に話してみませんか。
創業支援の相談員さんに話すと、いろんな手法で整理整頓してくれます。

私は聞き手として、私の意見を挟まずとにかく聞きます。
質問を工夫しながら、本人の頭の中身を書き出していきます。

ずっと出していくと、一つずつハッキリしていきます。
今日から何をすればいいのか、それが見えたら動き出せます。

創業者は何か想いを持っています。
私たちは伴走して、整理整頓をお手伝いして、やることをクリアにしていきます。

山も、森も、一歩ずつ進んでいけば小さな要素の塊です。
個人の創業は、事業をコマ割りして、自分サイズにあわせる。
一つずつ事業化していく中で、自分の中に経験値が積み重なって、木の本数がぐっと増えていきます。そして、気づけば森になります。



2014年8月9日土曜日

女性をそんなに優遇しなくてもいい。市場はそんなに甘くない。

女性と若者の創業に妙に優しいこの風潮。気持ち悪い。
本件、私は女性なので遠慮無く唱えさせて頂きます。

確かに一般的に男性よりもスタートが少し後ろのこともあります。しかし、女性限定の創業資金まで出てきてしまい、ちょっとやり過ぎでしょう。

創業したらお客さまは平等にサービスや商品を選びます。つまり、女性や若者が社長であるかどうかはあまり関係ない。それが欲しいもので、役に立つ物で、自分の毎日を快適に変えていくかどうかです。

助成金でお金をばらまくより、金融機関がお金を貸しやすくして支援者を増やした方がいい。お金を借りたら、金融機関のお客さま。金融機関も一生懸命応援してくれます。

創業期、自己資金があったらそれに越したことはないです。
無いけれど事業性があれば、金融機関がお金を貸してくれます。貸してくれないなら、まだ事業性がうすいのかもしれない。もっと突き詰めて練ればいい。

安易にお金をばらまくと、数年後に不幸な結果で廃業する人が増えます。
市場はそんなに甘くない。
数年後にあれはひどいスキームだった、と言われないように、運用に期待します。

とはいえ、使う人がばしっと成果をだせれば、何でもいいのですけれど。






起業はタイミング。しつこくどうぞ。

昨年度より富士市産業支援センターエフビズにて、1ヶ月半に1回ペースでビジネスアドバイザーをしています。沢山の人が創業の相談に来る場所です。
私は、本人がえいやっと踏み込めないときは、無理に創業を押しません。
相談だけでもお気軽にどうぞ。創業支援はそういうものです。

相談を受けていて気付いたのですが、しつこくしつこく事業化の波に乗っていく方と、イマイチ乗り切れない人が居ます。何が違うのか。
波に乗る方は、自分のアイデアを形にしたい、この商品を売り出したい、このサービスが地域に欲しい、という具体的な何かを持っています。

そう、起業家は何か強い決意を持っている。
その決意が熟成して、これでいこうと思っている人は具体策も見えるし、前に進みます。

強い決意を持っている人のその思いを大事にすべきです。
創業するのはその人、本人です。






本業の軸

ピアは患者さんが困ったときに、すぱっと解決策を出せる専門美容室。
そのために、ウイッグや帽子、付け毛、そのほか必要な商品を独自にOEM生産しています。

OEM生産していますが、その商品に特段の新規性はありません。つまり、ものづくりそのものには強みはさほど無い。私たちが持つのは、顧客のニーズをきっちりつかんで、そのタイミングに合わせた頃合い良い提案力。ただそれだけです。

本業の軸は、患者さんとその家族、医療チームの皆さんが使いやすい仕組みを作ること。
その仕組みを運用すると、患者さんの困りごとが減ること。
かつ、そこがきちんと収益化されていること。

本業の軸は、私たちのあり方そのものです。そして、収益の軸です。

この軸がきちんとしていないとぶれていきます。
私たちは現場に近く、顧客の声を日々聞くことが出来ます。
だからぶれにくい。ありがたいことです。
弊社の本業の軸は、商品化された具体策。