2015年12月21日月曜日

愛知県唯一の消滅可能性都市、新城の若手起業家コンペの勢いがすごい

新城市は山と自然が豊かな、人口5万人弱の「消滅可能性都市」です。
浜松市から車なら1時間弱でいけますし、舗装された道路が数本通っており2016年には新東名高速道路の新城ICも開通する予定です。アクセスはますます良くなります。
なのに、なぜ消滅可能性都市なのか。

新城市を車で走ってみるとよく分かるのですが、とてもいいところです。豊かな自然とのんびりとした空気感。隅々まで舗装された道路、病院もあります。

でも、何もないような気もします。大きな企業はないので、大人数の雇用の受け皿は見当たりません。若者は出て行ってしまいそうです。

そんな新城市で、新城出身の安形さんが、地域の新しい産業を一緒に盛り上げていく若手起業家コミュニティを育成する「奥三河若手起業家プレゼン大会」を開催しています。2回目となった今年は、審査員によんでいただきました。


会場は大正時代に銀行として立てられた重要文化財「蓬莱館」
重厚感ある地域資源でした。
蓬莱館のブログ
http://horaikan.dosugoi.net/

結論、ものすごく面白かったです。
どうせダメだよ(あきらめ系)、とか、行政がもっとやってくれればいいのに(お上に文句系)なんてことを言っている場合じゃないと参加者全員がわかっているのです。
こんなことやったら面白い、こうしたら面白かった、ということを行政職員・地域おこし協力隊メンバー、地元企業経営者が具体的に発表して、みんなに夢を堂々と語るのです。

思っていて、やりたいけれど、お金がないとか、隙がないとか言っている地域よりも、それの中から面白がって本気でやりだす人がいる地域の方が、面白い。

もちろん、気づいている人たちが集まっているのだから、前向きな話がでるのは当然です。
何がすごいかというと、この人達が継続的に集まり、ゆるくつながり、語り続けられるコミュニティが自然に形成されていることです。あえてセッティングしなくても、円卓会議が成立しているのです。

たくさんビジコンはありますが、みなさん肩書があるので、奥歯に物が挟まっているような質問をしてしまう。それが全く無いのは、小さなコミュニティだからこそのよさです。スタートアップベンチャーにとっては、明日からの仕事づくりのきっかけになるような声掛けが大事。むやみやたらに「この人知っているから、紹介するよ」よりも、「明日現場手伝いに行くわ」が有り難いこともあります。

ビジコンは賞金と勝ち負けだけじゃなくて、その人の熱意に参加者の時間や手間などの自己資源を投資したくなってしまい、本当に自己資源を投下するくらいのファンをつかむ場でもあります。

そんな場の雰囲気にほだされて、一緒に審査員をした、新城市長と名古屋の教育系NPOリーダー毛受(めんじょう)さんも、かなりおもしろがりながら、ぐさっと本音の「それもうからんだろう」「行政は金ださないけど、どうするの」など、近所のおじちゃんみたいな素の質問ができるような場でした。これもすばらしい。

今のところ新城市は比較的豊かです。豊かな愛知県にあり、財源も比較的あるようです。
でも、あと10年が勝負と審査員の市長も語るくらいに、危機感はあります。

日本が危機、と大きすぎることを言われても、自分ができる一歩目はうかびませんが、新城でゲストハウスを仕掛けている若者がいれば、そこに友達3人さそって美味しい郷土料理をたべにいってみようかな、という応援は思いつきます。応援しやすい身近な仕組みは、どこの町でも仕掛けられ始めています。みなさん、地域のビジコン、面白いですよ。

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消滅可能性都市について
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この「消滅可能性都市」とは、 2010年から2040年にかけて、20~39歳の若年女性人口が 5割以下に減少する市区町村」と定義されています。つまり、若い女性が半分以下に減る可能性があり、若い女性がいないと子どもも居なくなるし、生活地域としては持続可能性が低くなりますよね、ということです。

消滅可能性都市については日経BPのイベントで使われたこちらのスライドに詳しく書かれております。人口減少社会の設計図