2014年12月8日月曜日

がん患者さんは強力なチームを持っている

人は健康なとき、自立してその人らしい人生を歩んでいます。人それぞれ家族や職業、収入、地位、宗教など違いはありますが、大人になれば誰かから「明日坊主にしてこい」と強制されることはありません。ある程度、自由に選んで調整して、自分の心地よい選択をしています。
しかし、病気や診療により、一時的にそれが難しくなることがあります。患者さんの不便はそこから発生しています。

私はずっと患者さんは一時的に弱者になりそうになっている、と思ってきました。自分の自由選択が奪われ、不便が増え、今までの方法が使えなくなる状態にあると思ってきました。

でも、別の方向から考えると、不便なのですが医療チームや周囲のインフォーマルコミュニティ(私的な血縁や気持ちによるつながり)のサポートがぎゅっと集まっている状態とも考えられます。こう考えると、患者さんは強力なサポートチームを持つとも考えられます。

このチームを最大限に活かすために、事業として何ができるのか。
そう考えると、もう一歩踏み込めそうな気がします。

活かしてもらうために、チームのことをもう一回よくイメージしてみよう。
自分たちの持つ技は、どんな力を発揮できるのか。

ターゲットの捉え方を変えると、少し違うアプローチが見えそうです。