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2019年3月22日金曜日

創業期に足元を見失うと、本当にしんどいです。そこを支えるのも創業支援。

定期的に富士市産業支援センターエフビズのビジネスアドバイザーとして相談員をしています。主に創業するぞのスタートダッシュから、創業3年以内くらいの時期のリーダーとマンツーマンで1時間、数字に落とすとか、もっとその前の段階のモヤッとしたことを分解して整理して、方針を決める1時間。

話を聞いていると、もやっとしていることはいくつかに分けられます。

まず、具体的に専門家支援があったほうがいいこと。例えば数字とか、チラシとか、税務とか。これはもうタスクの話なので、やればいいだけ。専門家もたくさんいます。

次に自信の話。これは、やるしかない(笑)。最後に頼りになるのは、まあなんとかなるさの自分の心の中の強さ。それは経験からくるもの。自転車に乗るようなもので、一度乗れた経験があれば、次回なんとなくゆらゆらしても、乗れる気がするから頑張れる。

あと、多いのは、大きなものを見すぎな話。
資格がないから、とか。どこに営業に行っていいかわからない、とか。
自分の目の前のお客さま一人ひとりに応えられないうちは、大きなもやっとしたマーケットに営業はできません。だって、相手も、この人はなにをどのくらい具体的にできるのか、よくわからないですから。

具体的な専門家支援の部分には沢山支援があるのに、自信とか、はじめの一歩に悩むとか、スタートアップにありがちな足元が見えなくなる話には、ちゃんと応えられるところは少ないのでしょうか。

仕事がばんばんきて、やべえ寝られない、となるくらいのスタートアップはいいのですが、そんなことはほぼないです。仕事になるまで、方針が見えてくるまで、そこをともに乗り切るのがスタートアップ支援の役割の一つ。

富士市産業支援センターエフビズ、マスコットのアイボ富士男もさくらの眉毛をつけてお出迎え。一年たってもあまりおりこうになった感じがしない愛くるしいやつ。

2016年3月15日火曜日

良さそうなことは本当に良いこととは違う。

起業家支援、事業支援を行う中間支援施設が乱立しております。
公共・半公共・独立系・大学などの教育機関系、といろいろありますが、とにかくその数は増え続けています。シェアオフィスにくっついているタイプもありますね。

私は公共系の富士市産業支援センターf-Bizにてビジネスアドバイザーを拝命しております。得意分野は医療福祉系とソーシャルビジネス系のスタートアップ〜5年目くらいの事業者で、特に制度内事業よりも独立採算系が得意です。

この分野に対する支援メニューは、普通の会社とほとんど同じです。ですから、金融機関窓口や商工会議所などの各種団体から個別コンサルまで、いろんな人がいろんなことを言ってくれる窓口が有ります。

ここまでが前置き。

その中で、本当は現場が見えてないだろうなぁというアドバイスをしているところがあるのも事実。ついつい現状分析とか営業アプローチのフレームワークとか、ロジックのルールがあることに落とし込んで、出来そうなことをアドバイスしています。良さそうなこと、をアドバイスします。

でも、小さな事業者で、1人〜数人の会社で、全員マルチタスクで現場を動かしているような場合は、正直いってやれないことばかりです。
余分なちょっと一手間が掛けられないのが現場の現実です。

ほんとうに良いことは、今の体制で明日からでも実行できて、顧客満足度が上がり、収益が改善すること。お金が儲かって、お客さまに喜ばれて、期末にみんなで喜べる経営内容であること。金融機関がお金を貸したくなるような、地に足の着いた未来の事業が語られること。そのマーケットと自分たちのポジションを見つけられること。

f-Bizにてビジネスアドバイザー役割をしている時に一番大事にしていることは、皆さんの見ている世界を丁寧に理解することです。一緒に同じ視点からその世界を見て、その上で伸ばせるところを探し、提案し、具体策を一つでも挙げることです。

事業を続けながら改善し、次の一手を打ち、日々の暮らしが続いていくことが大事ですよね。大きなビジョンも目の前の一歩からです。

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富士市産業支援センター f-Biz
http://www.f-biz.jp/

おすすめは、ここの番頭さんのブログ。
http://idomu.i-ra.jp/

2015年11月10日火曜日

プロボノ会議でした


東海若手起業塾のプロボノ・事務局会議でした。

東海若手起業塾では、ブラザー工業の社員ボランティアさんがプロボノとして、塾生である起業家たちに伴走しています。

グローバル企業も、社員も、変わろうとしています。
その力を活かせるか、事務局の力が問われます。

私自身、この東海若手起業塾の一期生。そして、今期はOBOG会の会長として、運営に関わっています。

東海若手起業塾
http://www.tokai-entre.jp/

2015年9月29日火曜日

タスクをこなす人とタスクを作る人の違い。ここがポイント。

仕事がデキる人ってどんなひとですか。
忙しそうに見えて、バンバン片付けていく人、かっこいいですよね。
でも、それは、タスクを作っていますか。

仕事には2通り有ります。

ひとつは、タスクをこなす人。
やるべきこととゴールがある程度きまっていて、それを時間内に仕上げる人。
世の中の仕事の8割はこれです。
これは、人に依頼することが出来ます。ゴールが決まっているから、それに向けて創意工夫しながら、タスクをこなせばいい。

もう一つは、タスクを作る人。
患者さんをハッピーにしたいと考えて、何をするか決めていきます。

お茶会サロンを作るのか、リーフレットを作るのか、美容室を作るのか。
今ないものを、どんなコンセプトで作るのか。
なぜ、今なくて、それがなくて誰が困っているのか。

仕事がデキる人は、タスクがこなせて当然。
ここがお金になる仕事の源泉です。
そして、そのタスクが作れる人。
効果的で困りごとが減らせて、お金も稼げるタスクを作る人です。

ソーシャルビジネス、ちゃんとお金も稼ぎましょう。
強い組織になり、困りごとを抱える人達へ安定感あるクオリティ高いサービス提供を目指しましょう。

ビジネスバンザイ!のみなさま、ちゃんとやっているソーシャルビジネス領域の人たちのニーズ感性を知ったら、私たちとフェアに仕事をしたくなりますよ。

ご相談絶賛受付中です。

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PROD(プロッド)は、タスクを作るカウンセリングを、モノづくりを通じて提供します。
http://prop.blue
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2015年9月15日火曜日

成功事例のまねっこ移管はがうまくいかない理由を考えてみた。

社会的事業の場合、課題全体を解決改善することを目的とするので、垂直立ち上げ×ヨコ展開で一気に解決モデルが理想の一つとされています。

今困っている人が局地的に減る(地域限定垂直立ち上げ)、これでまず成功事例を作る。その後、成功事例をヨコ展開する。そうすると各地で課題が解決される、という発想です。

ええ、うまくいきませんよ。
うまくいくわけない。
スターバックスも勝手に均一レベル展開できるわけじゃないでしょう。
現場のクオリティあげるのは、そこにいる個人なんですよ。
(あたりまえ)

最後は人だよね、といって人を育てだしたりします。
それも、うまくいかない。
だって、育ててもらおうと思う人ではイノベーティブなことをするまでに時間が掛かる。
それでは、現状打破の今ないソリューションは出てこない。

企業が人材をコントロールすると、失敗が減ります。
コンプライアンスを守って、失敗しにくくて、足を引っ張りにくい。
そのかわり、瞬発力あることする良い志をもつ不良はでてこない。

ヨコ展開をルールを守って失敗少なくやりたい。
でも、革新的なこともしてほしい。
革新的なことをする前に、会議にかけて稟議通してコンプライアンス順守してね。
そんなの、むりでしょう。

桁外れの競走馬を飼いたいけど、小さくて囲われた馬場で静かに過ごせ、と。
時々のレースの時だけ、オーナーの言うこと聞け、と。
むりむりむり。

成功事例のまねっこ移管がうまくいかない理由は、移管に乗ってきた人たちが成功事例に強く惹かれているからです。そのとき、顧客(ターゲットユーザー、困り事を抱える人、困っている真ん中の人)よりも、成功事例の方を向いている。

成功事例は、顧客のことばかり考えてちょっぴり型破りなことをしてきた結果です。
型破りしつつ、現場で顧客の反応を見つつ、社会の風向きを感じつつ、ぎりぎりのところをすり抜けてきているのです。

事例のまね事にお金を出すのはやめましょう。
その前に、顧客と膝を詰めて話してみませんか。

2015年3月10日火曜日

どうやって売るのか、についての考えメモ。

言われたら作れるから、売ってきてくれる人を探しています。
売れさえすれば、作れるんだけど。

売れて使って頂いて、使う人の生活を便利によりよくするための技術であり、そのためのものづくりですから、作りたいものではなく、必要とされて売れるものを作りましょう。

ものづくりは楽しい。
ものを作るのは楽しいです。試行錯誤しながら、形になっていく工程はとても楽しいです。

それは売れるのか。
売れるものを作るというのは、作りたいものを作るのとは違います。ピンポイントにニーズを設定して、その人達が使うシーンを想像して、売れる頃合い良いものを作ります。

6割の市場では、ずば抜けて良い物が売れるわけではない
中間層では、頃合いよい、値ごろ感ある、使い勝手よいものが売れるのです。
品質は当然求められますが、品質と、それを使う目的と、使い勝手の頃合い良さが寛容。


他所がやっているものを真似しても勝ち目はない
2番手に勝ち目はない。
しかし、同じようなものでも、ピンポイントの狙い目が違い、商品もその視点から見れば違えば、勝ち目はあるはずです。

これを使う人は誰なのか
ぼんやり、こんな人、ではなく、3人でいいから具体的にこの商品を使う人がどうやって使うのか、顔が浮かんで使っているところが浮かぶくらいの詳細マーケティングをすること。

その人はどこで買い物するのか
その人が買い物するところにそっと販売していること。

置いたら、PRへ
おいてあることを、丁寧に伝えること。

売れ始めるまでのリードタイムを耐える
販売開始から売れ始めるまでには時間がかかる。その間、売れると信じて説明を続けること。


2014年9月15日月曜日

地域にあったチャレンジ応援モデルがある。浜松バージョンに関する一考察。

浜松市はとても恵まれた街です。大手ものづくりメーカー本社があり、雪もふらず、天災も少ない。働くところがあり、物価もそこそこ、公共インフラに教育機関もそこそこ。
新幹線も止まるし、大都市圏も行動範囲内。

しかし、ミクロに見ていくと危機なのです。新しい事業の柱をつくり、それが育つのを待つ体力があるところはいいけれど、多くの家内手工業的な企業は岐路に立たされています。

しかし、市全体でみると危機感薄いのです。こののんびりした気質、それもいいところ、と捉えて、この土地にあったチャレンジ支援を考えると、危機感あおるより、雰囲気よいエコシステムを3年くらいかけて構築するのが地域性にフィットするのではないか、と思うのです。

具体的には、「産業無くなるから新産業を」「産学官連携を」を公金投下するよりも、個人レベルで本気で何かやりたい人をブラッシュアップする、話がわかる浜松方式創業支援チーム。

まずは静岡県エリアで売れるものを作ってみる。全国47カ所の創業よろず機関ができます。これは、地域性を活かして運用すべき。バブル崩壊後徐々に輸送機関連企業は東アジアに出て行き、リーマンショックが追い打ちをかけるようにその流れを加速させました。一度出て行ったものづくり工場は帰ってきません。

この市の技術を活かそうとがんばりますが、元々最終製品を作らず売らなかった企業が突然ニーズベースのものづくりは困難です。
だって、失業しても何か仕事はある。すごいね浜松市。
(もちろん大変な人や企業もあります。それは何処も同じ。)


先輩創業者、金融機関、創業支援を受けてきた人、他の地域のニーズ解析している人、コミュニティを作る人。そんな自分サイズの事業化チャレンジも、余裕ある今ならまだ出来ます。健全な自転車操業です。回っている事業=後輪が稼働している間に、前輪でいろいろチャレンジ。

試行錯誤の中から現場力が育ちます。体力のあるうちに、頑張れ浜松市。

チャレンジ押しに必要なものは助成金ではない。それだけは絶対。

お金がなくても、本当にやりたかったら何とか方法をさがします。
一番大事なものは、整理整頓されて事業化めどを付けた最初の仕事プラン。

私自身、本当に5万円でできることを真剣に考えました。初期費用が1000万近く必要な創業者友人は、運送会社で数年働いてお金を貯めて創業しています。10年経って残っている人達は、みなニーズをきちんと整理してコンパクトに事業化している。もちろん、お金がある方でそれを使いながら創業した人も居ます。初期資金と事業化スキームはその人のバックグランドにより違うのですが、要はお金がないから新しいことへのチャレンジを踏みとどまる、という仮説は甘いということです。

創業支援の現場にいて思うことは、勢いありニーズをよく見ている創業者はイメージがわきすぎて拡散しているということ。あれもこれも、と考えてしまう。
これを整理整頓して、優先順位を付けて、目の前の一番最初にやることに取りかかれるようにする。ここがまず第一歩。

そのころには何をコアに事業化するか見えているのです。
それは、回収できる見込みのある事業になっている。
それならば、お金も貸してもらえるし、当然返済めどもつく。

だいたい、助成金で最初の一歩を強引に踏み出して、1年後の運転資金はどうするのか。
助成金でしか成立しない事業は持続可能性がない。

回収できる事業なら、金融機関もお金を貸してくれますよ。
金融機関も説得できない事業なら、お客さまもついてこない。金融機関の方々も顧客候補で取引先候補。

まずは、金融機関も何だか応援したくなっちゃう!と思われるような整理整頓、次に事業化の手続きのお話。創業支援は制度とお金だけではないのです。

2014年8月19日火曜日

社会課題に事業でアプローチ。事業化のいいところと難しさ。

社会はまわっているけれど、ちょっと不便。
そんな社会課題がたくさんあります。

通販は届くけど身近なスーパーが無くなってしまった買い物難民の方。
バスや電車が不便なので、車が運転できない高齢者は外出が難しい地域の方。
がんなどの一定期間療養が必要な病気になり就労が困難な方。
保育園や幼稚園が足りない地域に住んでいる方。

これらの課題解決に向けて事業でアプローチする事業を社会的事業と言います。
社会の課題を事業で解決する。

事業でアプローチするといいことがあります。

まず、持続可能性。
収益が上がる方法で事業化できれば、持続的にサービスを提供できます。
収益が上がれば、事業は自立できます。

そして、大事なことは、自由競争で改善されていくこと。
商売なので、より市場に求められる形に向かい形を変えていくことができます。
その市場が本当は収益性があるとわかれば、後続の事業者も入ってくるかもしれない。

事業のあり方を工夫すると事業化できるかもしれない。
公共課題でも自立可能な事業に育てられるかもしれない。

悪いことをしなければ、お金の稼ぎ方は自由です。
お金を稼ぐ方法を工夫して社会課題へアプローチする。それが社会的事業。

ポイントは、事業化。お金を稼ぐこと。
とはいえ、何事もお金を稼ぐのが難しいのです。





2014年8月9日土曜日

起業はタイミング。しつこくどうぞ。

昨年度より富士市産業支援センターエフビズにて、1ヶ月半に1回ペースでビジネスアドバイザーをしています。沢山の人が創業の相談に来る場所です。
私は、本人がえいやっと踏み込めないときは、無理に創業を押しません。
相談だけでもお気軽にどうぞ。創業支援はそういうものです。

相談を受けていて気付いたのですが、しつこくしつこく事業化の波に乗っていく方と、イマイチ乗り切れない人が居ます。何が違うのか。
波に乗る方は、自分のアイデアを形にしたい、この商品を売り出したい、このサービスが地域に欲しい、という具体的な何かを持っています。

そう、起業家は何か強い決意を持っている。
その決意が熟成して、これでいこうと思っている人は具体策も見えるし、前に進みます。

強い決意を持っている人のその思いを大事にすべきです。
創業するのはその人、本人です。