103万円・130万円の壁が取っ払われれば、はたしてみんなフルタイムでバリバリ働くようになるのでしょうか。
そもそも、それは必要なのでしょうか。
もちろん、生きていくのにはお金がかかりますから、収入確保のために夫婦共働きでフルタイム勤務が必要な人もいるし、フルタイム勤務が自分のアイデンティティの一部という人もいるし(私はこれに当たります)、いろんな理由でフルタイム勤務が必要な人もいるでしょう。
しかし、そうではない人もいます。
状況が許して、年間100万円くらいの収入分くらい働いている人もいて、それでいいと思うのです。 たとえば、年収100万円くらいの働き方の人が5人集まって、500万円くらいの人件費分を稼ぎだすようなちょっとした会社をまわして、税金も払えたらそれでいいんじゃないか、と。それが地域の人たちをちょっとハッピーにするような仕事なら、尚素晴らしい。
どちらも貴重な働き手なのですから、フルタイムとパートタイムのどちらに対しても、子育て支援、介護支援は平等に提供されたほうがいいです。どちらもこれからの人口減少社会の働き手を支えるために、両方必要な働き方だからです。
人生は、個人の手に委ねられています。その人が選んで、生きるものです。
だから、選んだ人生の中で、社会と関わり働けるといいですよね。そして、必要ならば全ての人に対して子育て支援も介護支援も提供されたほうがいい。フルタイム、パートタイム、どっちでもいいから、社会に携わり続けてもらったほうがいい。そしてその時間は、クオリティ最大化のためにきっちり努力をすればいい。
社会に平等なんてありませんから、資産に恵まれている人も居て、そうじゃない人もいる。
私は資産収入など全く無いので、必要な分は自分で働かなくてはならない。でも、そうじゃない人もいる。ただ、それだけ。
女性が輝くかどうかはわかりませんけれど、とにかくパートタイムもフルタイムも仲良くしましょう。それぞれの人生の中で社会と携わりやすい時間数と方法は(つまり働き方)バリバリ働くか働かないか、の二者択一ではないですよ。103万・130万の壁の話は、とくに問題では無いように思います。それよりも、どちらの働き方でも柔軟に活用できる育児介護サービスの拡充のほうが、ずっと効果的です。実際にそのほうが働きやすくなるからです。
働き方はライフサイクルの役割によって、少しずつ変わっていくものです。シングルのとき、子どもが生まれた時、或る程度大きくなってきた時、病気になった時、介護が必要になった時、気持ちが落ち込んだ時、その時々で働き方を変えながら生きつづけていけばいいじゃないですか。