2015年3月2日月曜日
補助金のために事業をするのはやめよう(創業期のお話)
創業時期にお金は必要です。自分の生活費もお金、事業の仕入もお金。
でも、もっと大事なことは、このお金を稼いでいく技術です。
補助金には自己負担分があります
そして、自由に使える現金をくれるわけではありません。
2/3補助の補助金を例に考えてみましょう。
簡単にいうと、300万円使うなら200万円あげますよ、ということです。
200万円もくれるの!?魅力的に見えます。
でも、よく考えるべきことは、300万円つぎ込んで回収できる事業なのかどうか。
自己資金を300万円使って事業をして、終了後200万円補助金をもらい、100万円は自己負担です。考え方によっては300万円分の仕事をすると100万円現金が残るとも考えられますが、そうはいかないように仕組みはできています。
300万円分の商品・サービスを買わないと200万円はもらえない
200万円を市場に流すために、自分の手間賃で100万円貰う?
補助金実施団体の代わりに300万円分市場にお金を流す仕事、と考えてみましょう。
流す過程で自分の事業を有利に進めることができれば、その後何倍も稼げるでしょう。なにもなければ、それで終わり。
自分の商売に稼ぐ力があるかどうか、それがあれば、補助金も生きます。
創業時期の補助金は魅力的、でもそのために経験値を奪うかも
創業時期は自分の商売の何が売れるものなのか、体験知が圧倒的に少ないものです。その時期に大きな金額を投資する補助金事業は、小さくトライする時間を奪うかもしれません。また、本当はまだ大きく投資するほど固まっていない事業を無理に大きくみせることで顧客をがっかりさせ、ライバルに手の内を明かし、結果として自分の事業を貶めることになります。
創業期、お金を稼いでいく技術は不明確です
顧客ニーズや売れるものが想定と違うのは当然です。
売れないのも当然。たとえ前職でその仕事をしていたとしても、創業して立場が変われば、あなたのサービス/モノは相手にとって新しいものになるはずです。そうでなければ、あなたに乗り換える意味は薄い。
お金があれば成功するわけではない。
お金も必要ですが、もし300万円必要で、本当に投資して回収できる事業ならば、きっと金融機関がお金を貸してくれます。本気なら、融資窓口に相談してみてください。紐付きのお金より、使い勝手よくあなたの事業を加速させるかもしれません。
自分の経験値を積みながら日銭を稼いでいく時期を最短で駆け抜けるために、創業時期は朝令暮改で姿を変えていくべきです。アメーバのように、相手の使いやすい形に自分の仕事の仕方を変えながら、顧客ニーズに自分サイズで応えられるようにフレキシブルな体勢で臨むほうが、3年後を考えると有利だと思います。